リリー・フランキーの「ボロボロになった人へ」を読んだよ

ボロボロになった人へボロボロになった人へ
リリー・フランキー

幻冬舎 2003-04
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人間なんてみんなクズばかりだけど、「自分がクズだとわかってるクズ」と「自分はクズじゃないと信じ込んで生きているクズ」がいる。自分だってもっとヤリたいくせにやりまくっている女を見て笑い、事件のニュースを見れば「あんなヤツは死刑にすればいい」と平気で言ってのける。他人がどんな人間であろうと自分の価値は上がりも下がりもしないのに、自分より下の人間を探しては「オレはあいつよりましだ」なんて思い込んで安心することで日々をやり過ごしている。
そんな自分のことを棚に上げて他人をバカにする差別主義者のクソどもに中指を立て、くだらない既成の価値観をぶち壊して生きていこうよ。
リリーさんは小説という形を借りてそんなメッセージを伝えたかったんじゃないだろうか。小説としての完成度は低いけど、読むと考えさせられる一冊です。