映画『ノルウェイの森』を観たよ

一言で言えば『重かった』。
生と死、陰と陽のバランスがいささか死と陰のほうに傾きすぎていたように思う。原作の中で、ワタナベくんやレイコさんといった『生きること』選んだ人たちは、常にくだらないユーモアを口にし明るく振舞うことで死の世界から逃れようとしていたように思うけど、映画ではその部分がだいぶ端折られてたんじゃないかな。
特にワタナベとレイコさんが最後にセックスするするシーンのレイコさんには、「そうじゃないだろ!」と言いたい。あの描き方ではレイコさんの半分は直子によって既に死の世界へ連れ去られてしまったように見えるけど、原作では直子を守ろうとと戦った二人が、あらためて『生きる』決意を確認しあう、そのしるしとしてのセックスだったんじゃないかな。
まぁ、小説の解釈はひとそれぞれだし、映画を観てすぐに怒ったりがっかりしちゃう人以外は、とりあえず観てみたらいいと思う。
考えればあたりまえなんだけど、『ノルウェイの森』って40年以上も前の時代が舞台の話なんだよね、この映画を観てそんなことを再認識しました。
あと、個人的にはハツミさんがよかったです、見た目だけなら突撃隊もはまってたけど。
http://www.norway-mori.com/index.html