『覆面雑談 あのひとと語った素敵な日本語』を読んだよ

覆面雑談 あのひとと語った素敵な日本語覆面雑談 あのひとと語った素敵な日本語
「あのひと」+ユビキタスタジオ

ユビキタスタジオ 2006-01
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春樹さんならともかく陽子さんを匿名にして、それでも出版する理由がわからないのですが、これまでほとんど表に出ることがなく、相当の村上春樹ファンでもどんな人なのかほとんど知らない陽子さんが思いっきり語っていることにまず驚かされました。
内容は、「言葉は身の文」や「ゆほびか」のように普段はあまり使わないような日本語から「早起き」や「結婚」のようにありふれた日本語までを話のきっかけにして、ひたすら広がっていく陽子さんと堀切和雅さんの雑談を採録したもの。
村上陽子ときいて「あぁ春樹さんの奥さんね」と即答するぐらいの春樹ファンならきっと楽しめると思うけど、読み終わると日本語の奥深さを知ることができるというほど日本語について正面から向き合った本ではないし、春樹ファンじゃない人が読んで楽しんだり役に立ったりするかというとちょっと疑問かな。
対談相手の堀切さんは早稲田大学出身で劇団「月夜果実店」を主宰したり、青山学院女子短期大学で教鞭をとったりしている方、岩波書店の「世界」の編集者をしていたそうです。
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